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「わ、懐かしい…………
っていうか俺の写真多いね
自分のアルバムみたい」
朝日さんはぱらぱらとアルバムを捲りながら見ていた。
「…………本当小さいときは可愛いなこいつ」
「最近あったりしてないの?」
ケイが問い掛ける。
「あぁ…………
引っ越しで荷物引き渡した時以来?」
「弟の所に泊まってなかった?」
「あー……結局実家帰った」
「やっぱり男兄弟って
そんなに仲良くないの?」
コーヒーをトレイに乗せて二人の前に置きながら聞いた。
「…………ん、ていうか
嫌われてるから俺」
ありがとうとコーヒーを飲む朝日さんがぽろっと溢す。
「え?」
「あぁごめん、気にしないで
ケーキ食べよ
好きなの選んで」
朝日さんは箱を開けてお皿にケーキを取って並べてくれたけど、認めている様な口振りとは裏腹に寂しそうな顔がやけに気になってしまった。
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