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「男が好きなんて勿体無いわぁ」
「本当に」
ケイの背中を見送りながらママの溜め息混じりの呟きに賛同した。
「あたし男でいれば良かったわ」
ママの呟きに
「………それはちょっと違うんじゃ」
と、つい突っ込むと
目力の強い目で
きっ
と睨まれ
私は小さくすいませんと頭を下げた。
「お嬢ちゃん
うっかり惚れない様に気を付けな」
ママは私を見てニッコリと口だけ微笑んだ。
何となく見透かされている気がして
「心得ておきます」
と自分にも言い聞かせた。
「まぁ………
あの子が女子とルームシェアするなんてどうかと思ったけど
何とかなりそうで安心したわ」
見定める様に私を見て空のグラスと交換しながら梅酒を差し出してくれた。
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