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ケイの仕事は不規則で 何日か家を空けることもある。 『ルール1 男性を部屋に連れ込まない ルール2 共同スペースは分担して掃除 ルール3 酔い潰れても面倒は見ない』 「何コレ」 ゴールデンウィークに遊びに来た花はホワイトボードに貼ってあった紙を指差す。 伝言板に使っているホワイトボードの真ん中にそれは貼ってある。 「何って一応ね、一人で住む訳じゃないから」 キッチンで紅茶を淹れながら私は返事をする。 「ふーん まぁ良いとこ住めて良かったね」 花はくるっと部屋を見回しソファにすとっと腰を下ろした。 「で、ルームメートとは上手くいってる?」 顔を私の方に向けて聞いてくる。 「…………うん」 「ねぇ、どんな子 可愛いの?」 花にはまだ話せていなかった。 何となく やっぱり言いづらいじゃん。 だから家に来て貰った。 「あのね………実は」 歯切れ悪く話始めようとしたとき………… カチャ 「ただいま」 「…………え?」
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