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やけに耳につく自分の鼓動に緊張は高まった。
「好きですよ
貴方を今でも」
その言葉が嬉しくて小さな拳をきゅっと握った。
「止めたかったですよ」
彼女が眉間にシワを寄せた。
単純だよな、好きだって言われて気になって、まだ好きだって分かったら凄く安心している。
「…………ねぇ
今すぐ山野を好きだなんて言えないけど
もう少しだけ俺に時間くれない?」
「え?」
「駄目?」
ちゃんと向き合いたいんだ。
「…………」
一度視線をテーブルに落とした彼女は少し黙ってから
「1ヶ月
それ以上は待ちません」
と、俺を真っ直ぐ見つめた。
「うん
ありがとう」
1ヶ月後にまた会うことを約束して俺は席を立った。
1ヶ月後にはコーヒーも味わえる位落ち着いていられるかな。
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