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「ケイが男ならとっくに惚れてるね」 「ふっ ありがとう」 ありがとうは 私の方だよ。 琥珀色にぼんやりと滲む月の光。 さらさらと髪を靡かせる軽い夜風。 「たまには手でも繋いで帰る?」 ケイが月を背負って私を見下ろす。 「たまにはって」 「小学生の時とか女の子同士で手繋いだりしなかった?」 「した してたねそういえば」 懐かしいな………なんて空を見上げたら街路樹の隙間から琥珀色の月が柔らかな光を溢す。 そして 月の光と同じ様な柔らかな温もりが右手を包む。
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