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「本庄さんお疲れさま 良ければこれからご飯行かない?」 帰ろうとエレベーター前で待っていたら湯原さんに声を掛けられた。 「あ………えっと」 「営業の子も一緒だよ」 「あ………じゃあ」 私は余り会社の人と飲みに行ったりしない。 愚痴を言い合うのは構わない。 でもその話に何の生産性があるって言うの? ストレス発散なら他ですればいい。 少なくても私にはそう言う場所がある。 なんて 生意気に思っていた。 「本庄さんは飲める人だったよね」 既に人が集まって飲み始めていた。 私の隣に座った湯原さんはビールを薦めてくる。 「あ」 お酒は好きだがビールは飲めないとは言いづらい。 「本庄さんビール飲まないわよ?」 突然フォローの声がした。 その声の主は先輩だった。 私の前の空いていた席に先輩が座る。 「あ、お疲れさまです」 私は慌てて立ち上がり挨拶をする。 堀ごたつだったから立ちにくく中腰で不恰好になった。
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