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「紹介しようか?
スーツの良く似合う爽やか青年だよ?」
「紹介はいいわ
観賞用に見れるだけで良い」
「はは
観賞用って」
「ねぇ
その人を好きには成らなかったの?」
キッチンで立ったまま質問を尋問の様にしていた。
「…………初恋の相手」
「…………」
私は口を開けて空気だけ吐き出すように『ええぇぇ!』って叫んだ。
「もぅ
あやめには嘘つけない」
両掌を此方に見せて隠すように顔の前でクロスする。
「どうやって友達になったの?」
「もーー終了ー」
私を押し退けてリビングへ戻ろうとしたケイは知らずに力を入れていたみたい。
「わっ」
ケイに勢い良く押されバランスを崩した体が後方へ倒れていく。
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