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「先輩の梅酒が無いぞー」
ユリが目敏く私の手元を確認しては同期に注文をさせる。
「ユリ、もういいから」
私の制止虚しく梅酒ロックが手元に置かれる。
「ちょっと………席外します」
私はお手洗いに立ち上がる。
あ………やばい
思った以上に回っている
「飲みすぎた」
トイレの鏡に映る赤ら顔の自分を見てから洗面台に手を付きはぁっと息を吐きながら下を向いた。
「先輩
先輩」
「………ん」
「大丈夫ですか?」
洗面台前で座り込んでいた私は少しだけ眠ってしまったらしい。
「気持ち悪いんですか?」
ユリが私を覗き込む。
「あ………へーき
ちょっと
飲み過ぎて苦し……」
「なら、いいんですけど」
安心したのかユリから肩の力が抜けた。
「もう帰りましょうか
二次会行くって話出てますから」
ユリに引かれて立ち上がった。
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