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プルルル
留守電に切り替わりそうになった時
『…………』
漸く電話に出た。
「もしもし?」
人の話し声が僅かに聞こえる。
『………あの』
「もしもし」
『私、本庄先輩の同僚なんですが……』
電話に出た相手はあやめではなかった。
彼女はちょっと困った様な申し訳無さそうな声を出す。
「はい…………あやめどうかしましたか?」
『先輩ちょっと何時もより飲んでいて』
…………電話に出れない位か……
「…………すいません
迎えに行きます」
『え?
や、飲ませ過ぎてしまったので私送ります』
「いえ、もう時間も遅いですし迎えに行きますよ
天野と申します
今どちらにいらっしゃいますか?」
『あの、先輩の会社の近くの………』
駅からの大体のルートを電話で聞きながら家を出た。
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