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家には6時に帰りついた。いつもは壊す勢いでドアを開けるが、今日はそんな気分ではない。『ガチャ…』と寂しそうにドアが開く。
「ただいま」
居るはずの妹に言ってみる。
「おかえりー。今日は早いね。バンドの練習しないの。」
今、一番聞かれたくない事を的確に聞いてくる。こいつは人の心が読めるかもしれない。
「バンドは解散。今日からバイト戦士目指して頑張るんで。よろしく。」
本当は泣きそうなくらい悔しかったが妹は心配させたくないから強がった。
「ご、ごめん…。」
「いや、いいって。俺だっていつまでも遊んでられないからね。」
今の俺の顔は多分笑顔だと思う。
妹は寂しそうな顔をしていた。
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