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私といえば、裕くんとまだ喋らないままだった。
ある日の下校中、同じ小学校で仲がよかった海くんにあった。
実は私は小学生の時、竜のお兄ちゃんで、一つ年上の海くんのことが好きだった。
その時は告白しなかったから、まだ心の隅に海くんがいた。
小百合に相談すると意外にも小百合は喜んだ。
「海先輩って青くんと同じ学年だし初音と付き合ったらWデートできるじゃん。」
それを聞いて私は海くんに告白してなにか私にある心残りをなくそうと思った。
月曜日の朝。裕くんの机に手紙を入れた。
『好きな人ができました。別れて下さい。それに裕くんは私のこと好きじゃなかったよね?』
好きな人っていうと微妙かもしれないけど…。
すると、休み時間に竜が私のところへきた。
周りに聞こえないように小声で話し掛けてきた。
「なんで裕と別れたの!?」
「裕くん私のこと好きじゃないみたいだし、私好きな人ってゆーか告りたい人?できた。」
「告りたい人って!?」
「…海くん。」
竜は思ってたより驚いていなかった。
「そっか…。裕からの伝言で「ちゃんと初音のこと好きだった。好きな人いてもいいから付き合ってて」って。」
そういって竜は教室に戻っていった。
竜は本当に裕が好きなんだなぁ。
すごく心配そうだった。
好きだったって、今更遅いよ。
皆がいるのに涙が溢れてきた。
隣の席の佐藤さんとその近くの翔太くんがちらちらこっちを見ていた。
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