現在の立ち位置

3/20
284人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
さらに俺の不幸は重なる。 両親が死んだ。 俺と妹を残して。 だから俺は放課後に夜遅くまでバイトをして妹を養っている。妹が行きたい学校に行けるように。 そんな事からか、オレは髪を伸ばし始めた。学校では顔を隠し、バイトでは髪を束ね整えて別人として働いた。バイト先の人たちとはかなり仲がいい。 まぁ、今のオレはこんな感じだ。 ちなみに風夜ラヴァーズは人数が増えて現在5人。もっと増えるだろうが…な。 「ふぁ…ねむ」 朝遅刻ギリギリに登校し、席につく。 「よう!!今日も眠そうだな!!」 こいつはオレの一応の友達。名前は宮田 健(けん)だ。頭は弱くて鬱陶しい。それしかこいつの説明はいらん。 「どうした健。細切れにして市場に並びたいか?」 「ひぃぃ!?今日は一段と不機嫌でいらっしゃる!?」 「…まぁな。」 当然だ。あのハーレムがまず最初に目に入ってしまったからな。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!