裏町の顔

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「おい、てめぇ、喧嘩売ってんのか?ああ!?」 バースコートの殺意がじわじわと酒場に広がっていく。 それに気付いた面々が何事かとカウンターに集まり出す。 ギルドのメンバーと鉄鉱街のメンバーとが別れ一触即発の緊張感が生まれた。 誰かが動けば乱闘必至、ミワは止めるタイミングを逃し壁の隅でため息をついて様子を見守っている。 ここで動いたのは、 「ごめん、バースコート。今日泊めてくんない?」 弱った顔でバースコートに話し掛けたハルだった。 これに一同は拍子抜け。 「いやいや、ハルよ。それ今言うこと?」 さすがのバースコートもこれには苦笑い。 「おい!クソガキ!今はそれどころじゃねーんだよ!今は、今は――…あれ?なんで喧嘩しかけてたんだ?」 我に返ったナックルも喧嘩になりかけていた原因を忘れて素に戻った様子だ。 「いやぁ、さっきの会話の流れからすると俺どっかで朝まで過ごさなきゃいけない感じだったし。今しかないと思ったんだけど……タイミング間違えた?」 「ふ、ふははは、あっはっはっはっは!いや間違えてねーよ!ナックル!すまなかったな、これから祝杯あげっか!?その賞金で!」 「だはははは!いいだろう!よーしおめぇら朝まで飲むぞー!!」 「「「おお!!」」」 急に仲直りしてギルドと鉄鉱の男達は盛り上がり出した。 「これだから男ってやつは――…「おーい!!ミワちゃん酒をくれぇい!!」は、は~い!すぐ行きまーす!」 ミワは呆れつつも仕事に戻っていった。 そして、 「あれ?俺の宿は?」 .
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