――赤坂家の日常――

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葵は立ち上がり階段を下り、 静流の前に立ちまずこう言った。 「迷惑かけてごめん」 その言葉を受けた静流が表情を 一瞬変えたと思った次には 「気にするな……家族だろ?」 そう言って葵の額にデコピンした。 痛いと感じたのも久々だった葵はまたにやけながら、葉月への入学の意志を告げた。 「にしても葉月ねぇ……」 料理をしながら葵を見て呟くのは 次男、赤坂健一。 「半年サボってよく一桁にはいれたな?」 憎まれ口を言う健一に葵は即座に 「自分が神無月卒だからってひがむなよ健兄……」 「ち…ちげぇよ!!って熱ッッ」 「図星だな健」 静流も便乗するように言い放ち 眼鏡に手を当て直す。 ちなみに静流は如月を卒業して 今は美容師をしている24歳 絶賛フリーターのバイトの虫 健一は21歳。 本人曰く、 「バイトしてんのは料理を学ぶため」 だそうだ。
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