プールでデビュー

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僕の残念すぎるあだ名はさておき、ユウキの言うプールの事件とは昨日隣町にある南高校で起きた事件のことだ。 隣町といっても駅一つしか違わないため自然と僕たちの耳にも噂が入ってくる。 あまり重要な情報ではないが、僕の家から事件のあった南高校までは歩いて5分程度のところにある。 「知ってるよ。南高校で生徒がプールで死体になって発見されたってやつだろ?」 「そうそう!誰かに殺されたんだっていう噂だぜ。」 「そうだろうな。でっかいビート板の上に乗って、自分の首絞めて死ぬやつはいないだろう。しかもあの島崎先輩だしなー。」 そう話すと、ユウキが驚いた顔をする。 「な、なんでそんな詳しく知っんだよ!?しかも生徒の名前まで!?」 なぜなら僕が犯人だからさ。 …と言ってしまうと事件が終わってしまうので本当のことを言おう。 「島崎先輩とは中学のときの知り合いで、昨日は運命的に呼び出されたんだよ。」 と皮肉を込めて言った。 殺された島崎先輩は、ヤンキーと呼ばれる方々の一人で誰それ構わず金を要求するような人だった。 僕自身中学生のとき一度呼び出されたことがあり、なけなしの200円を取られたことがある。 (同級生に話したところ僕の被害額は過去最小だったらしいが) そして昨日再び運命的に呼び出されたということだ。
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