プールでデビュー

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そんなやり取りが行われ、警備員の2人にもアリバイが尋ねられたが、2人とのそれぞれ巡回中だった、と話した。 巡回は、いつも8時から9時くらいまで行われ、清原さんはプール、岡村さんは体育倉庫が最終確認の場所になるらしい。巡回路は、日替わりのため今日はそのような割り振りになったらしい。 「なるほど。では、3人ともアリバイはないと言うことか…。」 おいなり刑事の不用意な発見が胸に刺さる。 「僕らを疑ってるんですか!?」 僕は刑事に詰め寄った。 「い、いやそんなことはないよ。」 明らかにシマったっといった顔で取り繕うおいなり刑事。 「と、とにかく今日はもう遅いのでまた明日もう一度お話を聞かせていただきます。今日はご協力ありがとうございました。」 おいなり刑事から急な解散が言い渡された。 「また呼ばれるんですかー?正直面倒くさいんですが。」 僕は正直に気持ちを伝えた。 「状況がプールということもあり、指紋なども見つかってなんだよ。」 おいなり刑事も仕方ないという面もちだ。 「じゃあ、私たちはもう帰りますね」 清原さんが、岡村さんとプールを後にしようとする。 僕も、2人に続いてプールを出ようとしたその時、床が濡れていたらしく、前のめりに転んでしまった。 幸い、濡れていたのは足元だけだったらしく警備員の2人同様にずぶ濡れになることはなかった。 清原さんが駆け寄り、心配してくれる。 「プールでは、私みたいに長靴を履くといいですよ。」 遅すぎるアドバイスが告げられる。 それに、警察の方も誰も清原さん以外長靴を履いてる人はいなかった。 (清原さんだけしか履いてない…。) 僕の心の中に一つの疑惑が芽生えた。
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