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「何....。」
私は、つかまれた手を離そうとしながら言った。
人とかかわるのは好きじゃない。だから、はやくこの手を離してほしい。
「巻き込んじゃってごめん。しかも、怪我までさせて…・・」
彼は、私の額の傷口に手を当てた。
彼の白く長い指が赤い滴に染まる。
真っ黒な瞳がこっちをみている。
その瞳は光などなく未来など見えない真っ暗な闇色。
私にはわかる。
だって、彼は私と同じ。
きっと…・・
"孤独"。
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