梶 龍之介

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始業式が終わりすぐに私は、保健室へ向かった。 そこには、苛つきを通りこして 気味が悪いほど笑顔なあいつの顔。 「やぁ。待ってたよ。来棲仁香さん。」 私に手を差し伸べ握手をもとめる彼。 私は、その手は握らず淡々と話しはじめた。 「なんで、あんたがこの学校にいるのよ!しかも、保険医って....。」 「さっき、話したでしょ??佐藤先生が臨時休業のため僕が入ったの。」 「それはわかってる。だけど、なんでこの学校なのよ。他の学校でもいいじゃない。」 彼は、考えるポーズをとってすぐさま納得したのか手をたたいた。 「僕がここの元在校生だからじゃない??」
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