無表情な少女I

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いつからだろう。 うまく笑えなくなったのは。 頭のなかで、必死に思い出そうとするけど全く思い出せないでいる。 いくつもの仮面を被り、 心に鍵をかけた。 そして、 感情を捨てた。 だから、二度と私は笑う事がないと思っていた。 あの人に会うまでは…――。 夜空には、真っ白で綺麗な粉雪。 街中は、綺麗なイルミネーションに彩られてもみの木には、かわいいく飾りつけがされている。 あたりを見渡しても人々は皆、幸せ一色だ。 当たり前か。クリスマスなのだから。
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