無表情な少女I

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目の前には、幸せそうに手を繋ぎいちゃつくカップル。 その前には、プレゼントを抱えはしゃぐ小さい男の子とその男の子のお母さんとお父さん。 どの人を見てもみんな笑顔だ。 なのに私は、クリスマスだと言うのに一人でにぎやかな街中を歩いている。 部活で一緒の一華に、 部活のメンバーでやるクリスマスパーティーに誘われたけど強く断った。 だって…―私がパーティーに行っても、私の居場所なんてないでしょ? それに、部活の女子が私のことを嫌っていることくらいわかってる。 それなのに、私が行ったら幸せな雰囲気を壊すに決まってる。 だから、私はこうして一人でにぎやかな街中を歩く。
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