無表情な少女I

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別に痛くない。こんな痛み、私がいつもかかえている悩みに比べたらちっぽけなもの。 ただ少しだけ、心が痛んだだけ。 顔を上げると男性は、汚れたジーンズをはたきながら立っていた。 そして、私の方をみると何もいわずに私の手を強く引っ張り走りだした。 えっ…‥走りだした!? 「ちょっ…、はなしてよ!」 男性は、何もいわずにただ私の手を強く引っ張り走るのをやめない。 さすがに、私も頭にきて思いっきり男性の足を蹴った。
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