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「そうですね…一言で言うなら、【誰よりも人間であり、誰よりもヒトではない】ですかね。」
「………。」
なんじゃそりゃ?
会長はそう言うと、自分の机からパソコンを取り
私が座るソファーの横に腰かけパソコンを操作し始める
カタ、カタタッタン
少しの間キーボードの無機質な音が鳴ると画面の色が変わり、写真が写し出される
「これは?」
それには、多種多様な戦闘装備を身に付けている男女が写っていた
しかも見たところ四~五歳の子供から、今にも死にそうなお爺さんまで老若男女様々だ
「最近、大陸全土を騒がせている傭兵団の写真です。」
傭兵?
私の疑問も意に介さず会長の話は続く
「全員が【能力者】より劣る【才能者】の身でありながら…能力者の軍隊を駆逐した傭兵団…名前が無いことから【名無し】と呼ばれています。」
名無し…
そういえば、テレビで見た様な気がする
最近に設立されニ十人位の少数精鋭にも係わらず、実力で言えばトップクラスの傭兵団に匹敵するとかなんとか
「…けどその傭兵達と、今の話にどんな関わりが?」
「………。」
すると会長は黙り込み画面の中央部分を指差す
「んんん?」
中央を見ると一人だけ場違いな格好をする人物が…
何処にでもいる学生がブレザーを着て写り込んでいる
黒髪に黒目ということは日本人?…他国同士の血が多く混じった現代では珍しいわね
ていうかこのブレザー…
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