2.人は結局ヒトなんだ -People are humans after all-

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「今から教えますから黙ってて下さいね?じゃないとスプーンで、目玉をくりぬきますよ?」 その言葉と共に妖しく光るスプーンが、会長の両手を行ったり来たり そして綺麗な笑みは、腹黒いモノを含んだ笑みへ 「やだなぁ会長たら、分かってますよ。」 私はそう笑って返したが、多分ひきつった笑顔になってしまっただろう マジで誰だ聖母とか言った奴、ソイツの机にスプーン突き刺してやる と…勿論、口には出さず心に誓った 「冗談はさておき…。」 「早くして下さいね会長?昼食時間もあと八分しかないですし。」 ソファーに凛々しく突き刺さるスプーンを引いてみるが、微動だにせず むぐ、抜けないな 「それに関しては心配しなくて大丈夫です。学園長から許可もおりてますし…今日、呼び出したのは貴女の才能を貸して欲しいんです。」 「私の才能をですか会長?」 「私に二言はありません。」 会長は真剣な表情でそう断言する けど…断言しないでよ~会長 才能者が才能を使い始めたら膨大なエネルギー摂取と、長時間の休息が必要になるのを知ってて昼食時間に呼び出して… これが人間の所業と呼べるだろうか? いやいや、無理だって 「おに!きちく!!ついでにアタシの十個限定スーパーDXジャンボサンドイッチかえじてぇ~!」 今頃みんながご飯を食べていると思うと、涙腺が緩み止めどなく涙が溢れ声も震える あれ?本音って言っても最終的に食べ物? とも一瞬考えたが、やっぱり本音より食べ物の方が大事なので、その疑問はスプーンで心に縫っといた
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