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am:8:45
黒衣「えっと、確か紫さんが持ってきてくれた筈だけど、あった。」
コンコン
妖精メイド6「失礼します。」
黒衣「おはよう、シズネ。」
シズネ(妖精メイド6)「お早う、黒衣。紅茶を用意しました。」
黒衣「ありがとうございます。」
シズネ「今日は黒衣の所にいなさい、とメイド長が仰っていました。」
黒衣「そうなの?」
シズネ「そうなの。」
黒衣「すぐ暇になると思うから、何か余所事してても良いよ。」
シズネ「では黒衣。」
黒衣「はい。」
シズネ「遊ばないか?」
黒衣「え?」
シズネ「私は娯楽を余り知らない。トランプゲームを教えてほしい。」
黒衣「…、え。」
シズネ「これが理由では駄目か?」
黒衣「いえ、別に…。」
シズネ「では、黒衣の事をもっと知りたい。」
黒衣「え、えっと。」
シズネ「どちらも本当の事。」
黒衣「えっと、つまり、…、シズネは僕と遊びたい、と。」
シズネ「少し違う。」
黒衣「つまり?」
シズネ「前者はそのままの意味、後者は、黒衣の事を好いていると言う意味だ。」
黒衣「それってつまり…。」
シズネ「好きだ、恋してると言う意味の好きだ。」
黒衣「……。」
シズネ「返事は今は要らない。黒衣には、お嬢様にパチュリー様、それに美鈴様もいる。一介の妖精メイドとは、比にならない。私の恋心など、簡単に否定してもらって構わない。」
黒衣「一つ、言っていいですか?」
シズネ「うん。」
黒衣「自分の気持ちを簡単に否定しないで下さい。その気持ちは、貴女だけの物ですから。」
シズネ「有り難う。」
黒衣「告白の事は、保留でお願い。何時かちゃんとした答えを出せるまで。」
シズネ「うん。黒衣。」
黒衣「はい。」
シズネ「大好き。」
黒衣「有り難う御座います。私は言って貰わなければ、その人の好意に気付けないんですよ。」
シズネ「うん。確かにそうだね。」
黒衣「それじゃあ、遊ぼうか。」
シズネ「お願いします。」
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