Act.1

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       父さんと母さんがいなくなった今、会社を運営する人がいない。  僕は病弱で、会社を継ぐことができないから、そのことは全部青に行ってしまってる。    病院は、母さんの知り合いの女性が、代わりに運営してくれるそうだが、父さんの会社はそれができなかったから、青が継ぐことになった。     紅「…ごめん…ね、青。……僕がこんなだからっ」    ふつふつと罪悪感が押し寄せてきて、布団で顔を半分隠して謝った。  机に戻ろうとした青は、立ち止まり振り返った。   青「なぁに謝ってんだょ」 紅「だって……僕がこんなじゃなかったら…青は…」    自分で言ってて泣きそうになってしまう。泣いたら青を困らせるだけなのに…。  泣くまいと、無意識に顔を歪ませていると、それに気付いたらしい青が近づいてきた。   青「おらっ詰めろっ」   ―バサッ―   紅「!??」 青「……できんのかよ…」 紅「…え?」  
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