プロローグ

4/5
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
「依頼がきたぞー!」 ガチャと事務所のドアを開けながら、シラケた顔をして叫んだのはうちの会社社長。 僕をこの会社に入れた張本人だ。 普段は「社長」と呼ばれるのが嫌らしい。もっと格好いい呼び方で呼べ、と何度も怒られた。 「ボス、今回はどんな内容で?」 藍川さんはドカッと椅子に座る社長もといボスに、つまらなそうな視線を送りながらつまらなそうに聞いた。 「今回は重大だぞ」 煙草に火をつけながら真剣な目付きで僕らを見渡した。 僕も初めての依頼に少し期待する。 「飼い猫探しだ」 なんだよ。 みんなから一斉に溜め息が漏れた。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!