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 神のおっしゃる通りに、私は第七実験世界より九百九十九の人間の魂を集め、硝子の瓶へと詰めました。  神にその瓶をお見せすると、神は満足げに頷かれ、さらにこう私に命じます。 「集めた魂に、黒いインクで番号を書いておけ。そうでもしないと、すべて同じに見えてしまうから」  私は神の御心のままに、すぐにそれに取りかかりました。  瓶の蓋を取ると、魂をひとつ指先でつまんで掌に乗せ、黒いインクで001と番号を振ります。  同じようにして、002、003……と、どんどん番号をつけていきます。  創世の鐘が、ひとつだけ鳴り響いた頃のことです。  私が665の番号を魂に書き記していたところ、突然神が私の元へといらっしゃいました。 「神よ、どうなさいましたか?」  私が尋ねると、神は私めにひょいと人間の魂をひとつ手渡されました。 「それもその中に混ぜておけ」 「了解しました。神の御心のままに」  私は何の疑問も抱くことなく頷いて、その魂に666と書き込みました。  私が千の魂に番号をつけ終わりますと、神はよくやったと私をお褒めくださいました。私は酷く感激しまして、しばらく心の中がぽかぽかと暖まっているようでした。  神は001と書かれた魂を瓶から取りだし、そしてそれに語りかけます。 「おい、アダムの息子よ」  すると001は、酷く驚いたように神を見上げました。今のこの状況が、夢か現かわからないようです。 「……俺は死んだのではなかったのか」  やっとのことで搾り出した001の言葉に、神は愉快そうに微笑まれました。 「死んだぞ、アダムの息子。私が世界からつまみ出すよう計らった。だが、私はお前に新しい生を与えよう」  001は偉大なる神の御言葉が理解できないようでしたが、尊大な神はそのような些事など気になさらずに続けます。 「新しい人生を約束しよう。すべてを忘れない頭を授けよう――お前が要らないと申すまで、永遠にだ」  そこまで言うと、神は001を手近にあった世界へと放り込まれました。 「あと、九百九十九か」  神は魂の詰まった瓶を覗き込み、面白そうに目を細めます。 「創世の金がいつつ鳴る頃――千の魂は、一体いくつになっているのだろうな」  ~ただ神に従うだけの天使・記
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