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「うわああぁぁぁぁ!!」
「急げ!恭介(きょうすけ)!」
恭介は全力での疾走を続ける。その後ろには、深紅の頭と翼を持ったいかにも肉食であろうドラゴンが迫ってきていた。
ここは街から少し離れた森の中、『危険生物発生地区』だ。追われているのがドラゴン一匹だけだっただけでもまだ幸運だろう。
二人の真横を火炎弾が通った。あのドラゴンが放った物だった。
「・・・・・・チィ!!」
城下町苦楽(じょうかまち くらく)は銃を構える。それはリボルバー式のショットガン、M32 デーモンキラーだった。
元々対人用ではなく、化け物を殺すための銃でその名の通り鬼を殺せてもおかしくはないほどの威力を持っていたその銃は的確にドラゴンの眉間に弾を撃ち込んだ。
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