ゆらぎ

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ゆらぎ

僕と君は同じ「空間」ではないし、 同じ時を刻んではいない。 むしろ「時の中」にはいない。 君の右手と左手でさえそれぞれの、 不可逆を刻んでいる。 実体の無い揺れが続き、 放出し尽くし止まるまで。 意味ではなく、「在る」ことの証明を。 この世界が何かの偶然なのか。 時間という概念を拭い。 空間という概念を拭い。 この世界も、小さな揺らぎなのか。 僕はその揺らぎの中で。
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