煩い患う、病と失望

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煩い患う、病と失望

決め事のように、それぞれの根。 異常者でもない限り。 限界に手を伸ばし続ける明日。 狂気なる秩序の中。 骨は粉になるまで砕く。 空が呼んでいる、小さな声で。 呼吸の度に重く。 誰でもないこの名を何度も。 抱えきれない責めに追われながら。 俺を忘れたのは誰だ。 命を捨てる事を決めたその心に、 怒りにまかせて振り回すその凶器に、 花束を。 僅かな希望に財を投げ打つその手に、 私腹を肥やす為に張り巡らせた意図に、 嘲笑を。 俺には無いモノに拍手を送ろう。 何の志を持たない躊躇いと迷いを持つ小さな手で。 全てが綺麗なままで終われるのなら、それがよかったよ。 この唄のように。 あの夢のように。
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