第一章 『出逢い』

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シャー… (俺…何考えてんだよ) 風呂に入ってもそいつの事しか考えられずにいたが 俺は真人が好きなんだと言い聞かしてそいつの事を忘れようと必死に身体を洗い流していた。 バシャー… (…それにしても あいつ綺麗だったなぁ) そんな事を考えながら俺はお風呂をあとにした。 ガチャ… 「真人、上がったぞ」 「あ、わかった! …?お兄ちゃん、何かあったの?」 ギクッ も、もしかして顔に出てるのか? 「え、あ、嫌…」 「…折角綺麗な顔なのに 台無しだよ?」 …ま、待て 今なんですと? 「はぁ?」 「お兄ちゃんって、綺麗だよね」 「な、何言ってんだ? もしかして変な物でも食ったか?」 苦笑いを浮かべながら真人に言ってやった。 そんな俺に真人は真顔で 俺に告げる。 「僕、小さい頃から お兄ちゃんのこと… 大好きなんだよ? 真剣に言ってるんだからね?」 好き…? 「…ど、どう言う意味で好きなんだ…?」 きっとその好きは 兄としてではないのだろうか。 そうは思っても少しは期待を してしまう。 自分個人が好きだなんて きっと言う筈は…
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