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始まりはあの日こと。
俺は新しいベースを探しに
店の建ち並ぶ街に来ていた。
楽器屋さんを色々廻って
何処かで休憩しようかと
丁度考えていたときのこと、
「ねぇ、そこの君っ」
「‥俺、ですか?」
後ろから肩を叩かれて
振り向いてみると俺より
少し背の高い人が居た。
帽子を深くかぶって眼鏡を
かけていてよく顔が見えない
‥なんの用だろうか、
「急に話しかけてごめん
ちょっとここ入らない?
もちろん俺が奢るからさっ」
その人が指差したのは喫茶店。
丁度休憩しようと思ってたし
なんとなく気になったので
俺はこくりと頷いた。
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