序章

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由良は言った。 「そのお髪とお召し物、もしかして奉楽士様?」 物怖じしない由良。 奉楽士とは、皇帝に舞を献上する者の事だ。 その歴史は古く、政(まつりごと)にも深く携わっている。伝統を重んじる那由他の国では強い発言力を持っていた。 彼らは薄い青色の着物を着ている。それこそは奉楽士の証。 河原で舞っていた青年は、由良に言った。 「そう言うお前は、神子(みこ)か? その首に提げた飾りはそうであろう?」
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