序章

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由良は、金色の首飾りをしている。これもまた身分を表すもので、神子は皆、これを身に着けている。 神子は奉楽士が舞う際に楽器を奏でる者たちで、奉楽士一族の分家筋の者がなる事が多い。 「私は久遠由良と申します。由良と呼んで下さい。奉楽士様は、お名前は何ていうの?」 「俺は巽北斗(タツミ ホクト)。北斗と呼ぶがいい」 「えっ! 巽って! じゃあ、北斗様は巽家の方なの!? しっ、失礼しました!」
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