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『お前は本当に頭が良いなぁ』
『僕、好きなんだ。こうして本を読むの。
それで、いつかお前の助けになれたらなんて思う』
木の根元で本を読む少年と、それを覗き込む少年。
二人が互いに笑い合う。
『じゃあさ、いつかは二人で天下を取らないか?
頭の良いお前が大将で、剣術が好きな俺がお前を守る!』
『本当か!?
だったらしっかりお前を支えられるように、僕、もっと勉強するよ!』
『約束な』
『ああ』
よく少年達が夢見る、子供の憧れだった。
その誓いは果たされない等とは、考えもしなかった。
二人は知らなかった。
時代の流れも、自分達のことも。
「お前、もういらないよ」
「え……」
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