〈2〉女性視点

2/3

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
 隣に並んでいるサラリーマン風の男を見たときから、心臓が早鐘を打っていた。  いつも同じ電車の同じ車両に乗り込む、わりと見知った顔。  私がちらちらと彼を見ているのに気が付いているのか、彼も時折こちらを伺っている。そのたびに、慌てて目を逸らした。  これはもう、間違いない。  私のこの感情は――
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加