2.アテリア精霊学園

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 そんでまぁ、29分30秒というギリギリの時間で走りきった。  ちなみに俺達が最後のため、腕立ての人はいない。みんな優秀だな。 「このクラスはなかなか優秀だな。  じゃあ次はお前達の精霊魔術を見せてもらう。去年より成長してなかった奴はこれから毎日補習だ。  いいな月宮」 「俺っすか!?」 「お前が一番の問題児だからな。  合格の最低ラインではなく、本気を出せ」 「俺はいつでも本気ですよ!」 「あんだと?」  恐っ! カタギとは思えないメンチをきられた。 「てめぇ、その程度の嘘と魔力コントロールで隠し通せるとでも思ってんのか?」 「いえ、ですから俺は本気でやってますって!」 「ふん。どうだかな」 「まあまあ先生、落ち着いて下さい。  やるやらないは生徒の勝手ですから。それに応じた成績を突きつければいいだけの話ですし。  そのための学内ランキングですから」  違う意味で恐いですよ、白坂先生。  放任主義にも程がありますよ。 「それじゃあ、まず月宮君。お願いね。  みんなの前で私達に魔術を見せて」  ……マジでか。  この人本当にドSだよ。心が折れそうだよ。
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