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「それはそれとしてだ。
時間も押してるから早く魔術を使え」
「……解りました。
ワルキューレ、桜の奥義一式を発動して下さい」
「心得ました!
『桜雪流・桜奥義一式・虚虚桜之吹雪』」
濃密な魔力につつまれた刀を一閃。
それだけで桜の花弁の暴風が先生に強襲する。
「なかなかの力だ。
新堂……いや、それ以上だな」
しかしそれは先生に届かない。
不可視の力場により、直前で全ての花弁の刃が霧散していった。
「……やはり無理ですね。
申し訳ないリア殿」
攻撃が完全に防がれたのを認識した黒髪ロングの精霊ワルキューレが、リアへ謝罪。
力の差が歴然と出てしまっていた。
「謝らなくていいですよ。
先生と私では経験値が違いますからね」
「はい。
励ましのお言葉ありがとうございます」
2人がそんな会話をし、先生が紙に何かを書き込んでいると、別れていたもう1組のグループが合流してきた。
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