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「……降参していい?」
「駄目に決まっているでしょう。
もっと本気を見せなさーー」
「っ!」
リアが喋っている中、ワルキューレが動く。自らの主を抱えて跳んだ。
非常におしい。もう少しで無力化できたのに。
察知能力ーーつうか頭がいい精霊とはやりにくいな。
「大丈夫ですかリア殿」
「はい。
何があったか教えてくれますか?」
「明確には解りませんでしたが、灯香殿は何かしらの罠を仕掛けていました。
リア殿、灯香殿はかなりの策士です。少し本気を出された方が良いかと」
「そうですね……
一気に勝負をつけましょう」
「承りました!」
やべえな、こりゃ。
まともに対峙してワルキューレとリアのペア勝てる訳がない。
「『桜雪流・奥義・虚空円鎖』」
ワルキューレの頭上に丸く繋がれた金に輝く鎖が出現。
刹那ーー
鎖は円形のまま伸びて広がっていき、俺が配置した鏡を破砕していく。
「うお!」
その間僅か1秒足らず。
結界に沿って停止した所で鎖は消滅した。
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