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「あの……リア先輩?
メールを見て来たんだけど……」
声のした方に目線を向けると、戸田芹奈が鞄を持って立っていた。
若干引き気味なのは気のせいだろう。
今日も銀色の長髪は綺麗だ。
茜色の夕焼けに照らされ、天の川のように輝いていた。
彼女は小悪魔のように妖艶な桃色の唇を開き、
「なに2人で漫才をしてるの?
気付いてないかもしれないけど、教室に誰も居ないわよ」
「マジで?」
教室を見回すと、誰もいない。新堂も帰っちゃったのか……
まぁ、いつ終わるか解らないばか騒ぎに巻き込まれたくなかったんだろうな。
俺が傍観側だったら、確かに新堂と同じことをするよ。
「すみませんセリ。
ちょっと灯香が変態だったもので」
「え? ちがーー」
「それはしょうがないわね」
俺に発言権は無いというのか?
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