4.怪盗

4/39
8351人が本棚に入れています
本棚に追加
/427ページ
「灯香、それはフラグですよ。  女の子とのフラグは立たないくせに、こういう事件フラグは大繁盛ですね」 「え?」 「確かに言えてるかもね。  とりあえず10時頃に魔術省に電話してあげるわ。この辺りに公衆電話ってあったかしら?」 「え?」 「確かスーパーの近くのコンビニで見た気がします」 「それじゃあリア先輩。  申し訳ないんだけど、案内してくれないかしら?」 「構いませんよ。可愛い後輩のためですし。  それに灯香が狼狽えて泣きつく姿も見たいので」  待て待て待て!  落ち着くんだ俺! これは高難易度のトラップだ。  心を揺さぶる攻撃なんだ! 「それじゃ月宮。10時ちょっと前になったら行くわよ」 「ままま任せとけ」 「声が震えてやがりますね。ぷっ」 「よ、余裕だし。こんなん」  だがよく考えると、公衆電話ってのが妙にリアルだ。  ケータイで掛けたらすぐ嘘だってわかったんだが……  あれ?  もしかして俺、地雷踏んだ?
/427ページ

最初のコメントを投稿しよう!