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「平気ですよ。困っている後輩を助けるのも先輩の役目ですから。
あなたが恥を忍んで灯香に頼むなんて、よっぽどのことでしょうし。だから魔術省に頼み込んで、警察に捕まってもすぐに釈放されるようにしたんですよね?」
「……あはは。バレちゃってた? 流石リア先輩。
確かに今回は私達、銀色の猫が3人揃っていなくちゃ厳しい依頼なの。
あっちが提示してきた報酬を減額。更に失敗した場合は報酬無しにして、警察に圧力をかけるようにしてもらったわ」
「でしたらね。先輩の厚意は受けとる物ですよ。
灯香だけでは失敗率が99パーセントなので」
「あ、うん。ありがとうリア先輩。
このお礼は必ずするから」
「そんなのいいですよ。
いつか私のお願いごとを聞いて頂ければ、それで構いません」
「わかったわ。
本当にありがとう、リア先輩」
セリは深く頭を下げた。
確かに標的にお願いするだなんて、普通やらないからな。
どんな場所に忍びこむんだろうか?
すげぇ、不安なんだけど。
そんな訳でリアの参加も決まり、内容や作戦を決めるために寮へ戻った。
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