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「ごちそうさまでした」
少し経つとリアの食事が終わり、ソファの方に向かってきた。
俺は彼女と入れ替わるように移動し、さっさと食器を洗い、再び戻った。
「それじゃあメンバーも揃ったし、今夜の作戦を決めるわよ」
「やはり灯香の魔術を囮にして、侵入するのが最も安全ですね」
「……やっぱりそうなるのか?」
「まぁ、それしかないわね。私たちをコピーしてもらって……
顔を隠したり、服を自由に変えることはできる?」
「ふ。当然だ。
細部まで精巧にコピーできるからな。服やアクセサリーは自由に付け替えられ、もちろん全裸にもできるし、どんな命令も聞く!
これほど使い道のある魔術は他に類を見ないだろう!」
自画自賛しても恥ずかしくない、男の夢が詰まった魔術なんだぜ!
まぁ、そんな偽物でハーレムなんて作ろうと考えてないけどな!
「スク水セーラー服と猫耳メイドのどっちがいい!?」
「そんなもん着させるわけないでしょうが! 変態バカ!」
「なん……だと……?
全裸がいいーーぶべ!」
顔を真っ赤にしたセリから会心のビンタが飛んできた。
普通に痛い。
「んなわけあるか!
着せる服は私達が決めるから、あんたは偽物を作ればいいのよ!」
「えー? それじゃつまらーー」
「い・い・わ・ね?」
「あ、はい。了解であります」
鬼の形相で睨み付けられた。
蛇に睨まれた蛙とは、正に今の俺のことだろう。
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