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「22の惑星と56の衛星を統べるアルカナの女王よ。我が契約において勅命す。
困難に立ち向かう意志よ。勝利への礎となり、新たな可能性を切り開け。
『大アルカナ・No. 07正・戦車』」
アルカナが白い光に包まれる。
ほんの数秒で輝きは消失していき、纏う服が変化した。
茶のウェスタンシャツに青のジーンズ、更にテンガロンハットを被り、ブーツも履いている。
腰にはバックルにベルト。拳銃は見えるだけで2丁は持っているようだ。
打ち合わせ通りに精霊の偽物を造る。もちろんバレないように仮面を付けさせてな。
「ち、精霊士か!
構うな撃て!」
「アルカナ、軽く威嚇射撃をお願い」
「ワルキューレも足止め程度で斬撃を放って下さい」
「了解だ」
「わかりました」
ワルキューレとアルカナは契約者に言われた通り走りながら攻撃する。
それは偽物にリンクし、本物から出されるはずの全ての攻撃が、模造した精霊から放出される。
「ぐっ!
怯むな! 撃て撃て!
殺しても構わんと上から言われている!」
発砲の轟音や火薬の匂いが鼻につく。
まぁ、偽物に向かって射撃してるから死にはしないけど、恐怖が消えることはない。
俺達は階段から上に登り、偽物はそのまま囮で走らせた。
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