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学園が襲撃されてから約1週間。
ランキング最上位の生徒と一部の先生(その日学校に来てなかったわけだが……)以外は、事件の記憶が無い。
まぁ、学園に来てなかった人達は気付いてすらないけど。
おそらく仮面女の精霊の力だろう。
千にも及ぶ人間の記憶操作が可能な人物なんて世界でも数える程しかいない。しかもあんな短時間でだ。
恐ろしい人物と戦ったんだな……と、後になって実感した。
そして俺は現在、寮の自室にいるわけだが……
あ、ちなみにアテリア精霊学園は全寮制だから。
「灯香、朝御飯を早く出しやがれです」
「そうよ馬鹿!」
寝室からリビングへ向かうと、何故か銀髪で赤紫の瞳を持った美少女と金髪碧眼の美少女がいた。
美少女、美少女って何回も言い過ぎ? おいおい、実際に美少女なんだから仕方ないだろ。
「1つ質問いいか?」
「何です?」
「何よ?」
「どうやって俺の部屋に入ったんだ?
いや、いいんだよ。全然入ってくれて構わない。そのまま裸エプロンとかになって朝御飯を作って、おはようのキスをしてくれても全然いい。
もちろんその格好で寝室に来たら、キスだけじゃ済まないけど……
ニュフフフ」
「死ね! んなことするわけないでしょ!」
頬を真っ赤に爆発させ、怒鳴るセリ。銀髪のおかげで余計に紅潮してるように見える。
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