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もう1人の自分。
もしかすると、いや、間違いなくレウの事だ。
『そう言えばあっちはあっちで結局何も解らずじまいで戻ってきちゃったんだよな』
〈あっち、とは?〉
俺の頭の中で声が響く。
『ああ、尊は知らないのか。お前、前にいきなり俺の中から消えたろ?』
〈…そんなことあっただろうか?〉
『え?』
疑問に疑問で返してしまう。
〈いや、私は片時も離れていないぞ?お前が死んだのなら話は別だがな〉
冗談混じりなのかわからないが、嘘をついてるわけでもなさそうだ。
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