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ダブルベッドに夫婦揃って正座をしていた。
「見せなさいよっ!!!(怒)」
ケンタは、ジンに怒られていた。
「な…何のこと…?(汗)」
気まずそうに視線を反らしながら、しらばっくれるケンタ。
職場では長年チーフを務め、バリバリ働いている一流の美容師であるケンタが、朝一番に新妻に叱られてシュン…と小さくなっている。
「絶対にアッシの寝顔を盗撮しようとしてたっしょ!?(怒)」
「んめ…メールの…チェ…チェック…してただけだよ…」
「∑∑なら、なんでソコで噛むのよっ!!!(怒)
それに、なんでアッシと目を合わせないのよっ!!!(怒)
アッシの目を見て言ってごらんなさいよっ!!!(激怒)」
世界中でたった一人の大切な愛妻に言われたから、ケンタはジンの目を真っ直ぐに見て正直に言った。
「愛してるよ☆」
途端にヘナァ~…と脱力しながらも、ジンが吠える。
「∑∑そーじゃねーでしょっ!?
今そういう話をしてんじゃねーでしょっ!?」
「──なんで…そんなに怒るんだよ…」
「∑∑自分が寝てる間に、無断で寝顔を盗撮されて怒らない人がドコにいんのよっ!!!」
「──だって…そのままにしておいたら、通り過ぎていっちゃうみたいじゃないか…
別に減るもんじゃないんだし…、俺はジンの旦那さんなんだし…、俺の好きにさせてくれたって…別にバチは当たらないだろ…?」
「∑∑ついに認めたわねっ!!!(怒髪)」
「──ぁ…」
「見せないよっ!!!
今までどんなのを盗撮してきたのか、このアッシに見せてみなさいよっ!!!」
「………………………ヤダ」
「∑∑何でよっ!!!」
「だって…」
「だって!?(怒)」
「見せたら…消せって言うに決まってる…」
「そ…(汗)、∑∑そんなのばっかり盗撮してきたってことっ!?」
自慢の聡明な妻の賢さに、たまにイラッとするケンタだった。
「∑∑俺の宝物なんだよ!」
「はぁ!?逆ギレ!?」
…………………。
「ジンのバカ!!!」
口では絶対に敵わないジンにケンタは襲いかかり、その朝も美味しくジンを食べちゃったとさ…。
めでたし…
めでたし…?
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