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ジャニ系のアイドルに憧れるような、少し中性的な同性の先輩に憧れる。まぁ、思春期特有の疑似恋愛。
と、たかをくくっていた俺はチェイサー代わりのビールを、千春の話に吹き出しかけた。
「抱いて。って迫られてさ。」
吹き出しかけたビールを、寸でのところで堪えたせいで、鼻が痛い。
「抱いて?って千春が抱くの?抱かれるの?」
ソッとおしぼりを広げて、手渡してよこしながら千春は、さも当然と言う表情で
「私に、抱いて欲しいって。アッ!全員じゃないよ?各学年に…一人か二人かな?」
十分過ぎるだろう。
おしぼりを受け取りながら、唖然とした。
「で?まさか、抱いたとか?」
千春は笑いながら。
「ん~。無理よね。」
確かにな…女同士はな。
もう一度飲みかけのビールを口に含んだ瞬間に。
「抱いてもいいかなって思ってもさ。発情してる子の匂いが…無理だったわ。」
俺は
思いっきり、ビールを吹いた。
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