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「起きないと、ちゅーするぞ」
そっと耳元で囁いてみる
無反応だ
「本当にするぞ?」
「ん~…」
ごろんと寝返りをうつ風太くん。
…いただきまーす
頭を固定して唇を塞ぎ鼻をつまむ。
「ん?……っ」
息が苦しくなったのか顔を歪ませて俺の服をぎゅっと握った。
うっすらと瞼が上がり虚ろな瞳が俺を捕らえた。
「なにしっんむ…ふっ」
執拗に舌を吸ったり舐めたり甘噛みしたりしていると段々と力が抜けていったのか、スッと背中から手が滑り落ちた。
繋がる銀の糸を舐めとり、茫然としている風太くんの頭を撫でた。
「家に連絡入れといてよ?」
「連絡?何で…」
「今何時だと思ってんの?」
風太くんはポケットから携帯を取り出して時間を確認する。
「…8時?」
マジでそんな時間なの?((
飯に風呂に着替えに布団、用意しないとな
つーか親いないのかよ?
…旅行に行ったんだっけか
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