イケメンとヤンキー

5/8
前へ
/77ページ
次へ
ヤンキーの前に飄々とするイケメンな俺。 やばい超かっこよくない? 実際は生まれたての小鹿みたいにプルプルしてるけどねwwwwww DQNテラこわすww 「いいからそこ退けようぜぇな!!」 苛立ちを隠すことなくヤンキーは俺の胸ぐらを掴み上げ低い声で唸る。 「お、おいおい、落ち着けって、な?ちょっとしたお茶目だよ」 殴られると思った俺は早口でなるべく明るくあっけらかんと言ってみる。 力が強くなり首が圧迫されて苦しくなった。 どうやら逆効果だったみたいだ。 いい加減離して息できないの、と腕を叩いて訴えると急に俯いて力が緩まった。 どうしたんだ? するりと手からすり抜けて下から覗き込むと… 唇を噛み締めて肩を震わせてなにかを我慢するヤンキー君。 「……も…だ……」 「え?」 聞き返すと勢いよく頭が上がる。 耳まで真っ赤に染まり、目元に涙を浮かべ、とてつもなくそそられる表情をしていた。 「もうッ……漏れる!!」 「……………」 無言でその場を譲れば股間を押さえたなんとも間抜けな格好で、大急ぎで横を通り抜けてトイレに入って行った。
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

230人が本棚に入れています
本棚に追加